こんにちは。大きなオーディオイベントが目白押しな6月となりました。恒例になりましたが、今年も「アナログオーディオフェアを応援します」のキモチを込めまして、オリオスペックでもカウンターイベントを開催致します。開催日は2018/6/9(土) 15時~、アナログオーディオフェアの第一日目ですね。
今年のテーマは“デジアナの垣根を取っ払え!”としまして、イタリアのオーディオブランド M2TECHの製品群にフォーカスして、総合的なオーディオ視点で持ちうるポテンシャルを推し量ってみたいと思います。
「いつものとおりJOPLIN mk2なんでしょ?」と思われた方も多いでありましょうが、今回はちょっと違います。「デジタルスペシャリスト的イメージを覆す、新製品のクラスDステレオパワーアンプ Crosby」と「USBDACでありつつ、デジタルフォノイコライザーやプリアンプの機能すら搭載する多機能型デジタルセンター Evo Phono DAC Two」にスポットライトを当ててみようかと。
<左:ADC/DACを両方実装する Evo Phono DAC Two。単体でUSBDACとしてもデジタルフォノイコとしても、そして可変ボリュームでプリアンプとしても利用可能 / 右:最新型ICEPOWERモジュールを核にしたクラスDスモールパワーアンプ Crosby。単なるイタリアンデジタルスペシャリストの枠を超えようと試みるニュープロダクト>
HiFaceやJOPLIN mk2のイメージが強烈でしょうから、M2TECHと言えばニッチなところを攻略するデジタルスペシャリストなイメージが強いブランドだと思うのです。それはそれで確かに正しい見方なのですが、そんなイメージをしてM2TECHの一面を表すにしか過ぎません。リーズナブルでハイクオリティなUSBDACにまとめ上げたEvo Phono DAC Two、これは大変手堅くもJOPLINのA/Dコンバータ機能すら実装して、PCどころかアナログプレーヤーまで集線可能とする大変野心的な製品ですし、初登場のスモールボディなステレオパワーアンプCrosbyは、最新型ICEPOWERモジュールを採用しつつもサウンドがM2TECH調にチューンされ、ブリッジドモノにも対応する意欲作。総合オーディオメーカーへの展開志向すら窺える、そんな昨今のM2TECHなんです。
そしてこの両機種、ステレオタイプなオーディオマニア的デジアナ思考なんか、ひらりと飛び越えてしまうパフォーマンスが魅力。今回はそんな二機種を対象に、既存システム環境へと組み込む手法を実践的に検討しながら、現在ご利用の機器をベースした形からのアップグレードパスをスマートに見出していきたい意向です。
音楽のテーマは80年代のCM楽曲で使われた歌謡曲やポップスと致します。あらゆる分野でデジタルとアナログが共存していた時代でありますし、また楽しく明るかった世俗をもしっかり反映されているであろう、ということで今回のテーマには相応しいかと。ギミックとしてのアナログレコードは当然に使いますし、CDをはじめとした各種デジタルソースについても是非かけてみたいな、と思います。
総合的なオーディオ視点とします今回のカウンターイベント。例年とちょっぴりとアプローチが異なりますが、皆さまといつものようにあーだこーだ言いながら楽しんでいきたいな、と考えております。アナログオーディオフェアのご訪問と合わせて、是非ご参加くださいませ。マルチフォーマットのメディアをもれなく、しかも今っぽく肩ひじ張らずに楽しめる時代を満喫しましょう。
いつもの通り事前予約制での開催にはなりますが、今回については予約なしでのご訪問でもウェルカムですし、途中の入退場もOKです。アナログオーディオフェアの講演や特別イベントの合間でお時間が空いてしまったときなど、ご都合に合わせてお気軽にご来場くださいませ。
======================================
日程:平成30年6月9日(土)
場所:オリオスペック イベントスペース(秋葉原)
東京都千代田区外神田2-3-6 成田ビル2F
時間:15:00~17:00 <いつもより時間が遅いですのでご注意>
定員:20名様程度
申し込み方法:メール( pcaudio@oliospec.com )または
お電話 03-3526-5777 にてお申し込み下さい。
※先着順にて受付とさせて頂きます。(定員になり次第受付終了となります)
======================================
▽追記
【今回の進行予定】
オーディオ主体の前半戦と音楽主体の後半戦で構成します。果たして、予定時間に終了できるのかどうか・・・。
<前半戦:オーディオ編>
「80~90年代のオーディオサウンドから現代のベクトルへ時針を進めてみる」
————-
80~90年代のBBC系サウンド基調が色濃いHARBETH Monitor30.1の音色を、エレクトロニクスの段階的追加を経て、現代的なベクトルへ少しずつサウンドを変化させてみます。皆様のお好みがどのステップに当てはまるのか、楽しみながら一緒に確かめていければ、と思います。
————–
ステップ1.1990年代製のプリメインアンプを中心にしたアナログドメインシステムをベースにスタート
REGA RP6/Exact ⇒ LINN Maijk(90’s) ⇒ HARBETH Monitor30.1
ステップ2.クラスDパワーアンプの追加によるセパレートアンプ化
REGA RP6/Exact ⇒ LINN Majik(プリ化) ⇒ M2TECH Crosby ⇒ HARBETH Monitor30.1
ステップ3.デジタルドメインフロントエンドの追加
REGA RP6/Exact ⇒ M2TECH Evo Phono DAC Two ⇒ LINN Majik(プリ化) ⇒ M2TECH Crosby ⇒ HARBETH Monitor30.1
ステップ4.レガシープリを外してソースコンポーネント・パワーアンプ直結
REGA RP6/Exact ⇒ M2TECH Evo Phono DAC Two ⇒ M2TECH Crosby ⇒ HARBETH Monitor30.1
前半戦は、S壱号ご推薦なお題の楽曲でお送りします。
・渡辺美里
「My Revolution」 from My Revolution <EP> 1986
1986 TBS系テレビドラマ『セーラー服通り』主題歌
「虹を見たかい」 from Sweet 15th Diamond <CDDA> 1989
1989 日立マクセルCM
<後半戦:音楽編>
「80年代はニューミュージックの時代」
————–
流行の最先端をひた走り世俗を引っ張っていたのは、今や大御所と呼ばれる皆様。脂が乗ってた時代、10年間の表現変化を辿ります。そういえば、今はシティポップって言うんですよね。
————–
・松任谷由実
「DANG DANG」 from PEARL PIERCE <LP> 1982
1984 富士フィルムビデオカセットCM
「メトロポリスの片隅で」 from DA・DI・DA <LP> 1985
1985 資生堂秋冬CM
「ダイアモンドダストが消えぬまに」 from ダイアモンドダストが消えぬまに <LP> 1987
1988 三菱自動車工業CM
・山下達郎
「Ride On Time」from <EP version> or Ride On Time <LP version> 1980
1980 日立マクセルCM
「クリスマスイブ」 from Melodies – original <LP> 1983
1988 JR東海CM
「風の回廊」 from Pocket Music <LP> 1986
1985 本田技研CM
「多士済々で、彩り豊かな80年代流行歌」
————–
80年代の流行歌は多彩です。特徴的な楽曲をバラバラと。もちろんアナログでいきます。
————–
・渡辺真知子
「唇よ、熱く君を語れ」 from 唇よ、熱く君を語れ The Best <LP> 1980
1980 カネボウ春CM
・一風堂
「すみれ September Love」 from Lunatic Menu <LP> 1982
1982 カネボウ秋冬CM
・Teri DeSario with Joey Carbone & Richie Zito
「Overnight Success」 from OVER NIGHT SUCCESS AT BROADWAY <LP> 1984
1984 SONYカセットテープCM
・今井美樹
「彼女とTIP ON DUO」 from 彼女とTIP ON DUO <EP> 1988
1988 資生堂秋CM
以上、ご紹介です。