衝撃的で鮮やかな引き際、そして “★” とともに贈られたカーテンコール。あまりにもドラマチックな幕引きなので、小説にしても出来過ぎなくらい。彼はやっぱり “Star” だったんだと想わざるを得ないのです。
【 naimaudio mu-so QBで、デヴィッド・ボウイ “★” <Blackstar> を聴く 】
人生のクライマックスに至ってもアグレッシブ。懐古調には全く振れず、徹底的に攻め続けたアルバム。タイトル、そして楽曲。相反するもののコントラストがとても印象的。この強烈なメッセージをして、それは主観か?客観か?・・・とても難解で。考えてみるのですが、今だに答えは出ないんですよね。
いろいろな意味において今だ衝撃を与えている “★” <Blackstar>
R.I.Pの祈りを込めて、naimaudio mu-so QBで聴いてみました。
内省的なデヴィッド・ボウイのボーカルとダニー・マッキャスリンの印象的なサックス。支えるリズムは、マーク・ジュリアナのタイトなドラミング。叙情的で陰影をまとう幻想世界と、対する鼓動のように力強く明確なビート。そのコントラストは “死生観” の様です。
タイトル曲「Blackstar」、転調は突然差し込む真綿のような柔らかく優しい光。不意に涙腺へと響きます。「Lazarus」は、もうスワンソングとしか形容しようがありません。
人生の終焉を悟ったのか? 死に対して大いに光を投げかける “★” の魅力。mu-so QBは、その光を余韻溢れる響きとしてエレガントに表現し切っていました。デヴィッド・ボウイにしか醸すことのできない魅力、余韻と共にそんな渦の中へと引き込まれていきます。
確かにいましたよ、ボウイは。mu-so QBの中に。デリカシーに富むボウイのヴォーカルは空間へと放たれ、やがて実態として現れた感覚に陥るのです。ダンディな “Starman” は、十文字の淡い輝きを放って、きっとあなたのもとにも帰ってきてくれるはず。
mu-so QBのサウンドを通じて聴く “★” <Blackstar>
洋楽ファンにこそ使って頂きたい、“Starman” の故郷・イギリスからの贈り物です。
▽ naimaudio mu-so QB < 詳しくはこちらからどうぞ >
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